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お茶のお稽古は楽しい
「お茶のお稽古」と聞くとなんだか堅苦しそう...
そう思われる方も多いのではないでしょうか。
私もそうでした。古くからの決まり事や作法もよくわからないし、何より畳の上で正座なんて無理っ!
そう思っていました。
それでもお稽古を続けてゆくうちに、ひと時日常から離れて湯の沸く音、茶筌を振る音に耳を傾け、深い抹茶の香りを楽しみつつ薄茶を一服いただく時間が、とても豊かで貴重なものに感じられるようになりました。
最初は「美味しいお菓子が食べられるから」だったかもしれません。お稽古場の年代の違う先輩や仲間との交流も楽しかったですし、長くお稽古している先輩方の佇まいへの憧れもあったかもしれません。
少しお稽古に慣れてからになりますが、お仲間と出掛けるお茶会も楽しいものです。改まった気分で参加するお茶席にはお稽古とはまた違った緊張感があり、「一服のお茶を楽しむ」ということの意味を考える良い機会になるなるでしょう。
また、よく「お茶は奥が深い」と言われますが、驚くほど多くの要素を含んでいるのも茶の湯の魅力かもしれません。
- 道具と歴史
- 焼き物や漆芸などの伝統工芸
- お菓子や懐石料理
- 茶花
- 茶の湯にまつわる様々な手仕事
- 書や香、能など茶の湯との関わりの深い日本の伝統文化 などなど
お稽古を通して様々な茶の湯の魅力の一端に触れていただき、ご自分の中の「茶の湯の世界」を広げていっていただければうれしいです。
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「茶は常のこと」
~日々の暮らしの延長線上にある宇宙~

「お茶」は日常の暮らしの延長線上にあるちょっと贅沢な時間。
茶室を整え、花入には季節の花を入れ、こころ尽くしの菓子を用意し、客を迎える。
心を込めて点てた一服のお茶を介して亭主と客が「時」を共有し心を通わせる。
茶の湯って実はただそれだけのことなんです。
亭主は、お客様に「あぁ、今日のお茶はおいしかった。来てよかった。」と感じていただけるよう心を尽くしてお迎えする。
客は亭主の心遣いを感じ、心からその一服のお茶を楽しむ。
互いに向き合うことは、突き詰めれば自分と向き合うこと。
道具の取り合わせ、床に飾られた花、菓子、料理、湯の沸く音...
そして茶室に流れるゆったりとした時間さえもがご馳走です。これらを通して季節の移ろいを身近に感じながらいただく一服のお茶の向こうには、想像もつかないほど広く豊かな世界が広がっています。
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お茶のお稽古ってどんな感じ?
お茶のお稽古では、まず基本的な動作(所作)や道具の扱い方を少しずつ学ぶ「割り稽古」からはじめて、「薄茶」「濃茶」「炭点前」と亭主(招く側)としてお茶を点てるための稽古をしていきます。
それと並行してお茶の飲み方やお菓子の取り回し方など客(招かれる側)としてのふるまいの稽古もしていきます。

繰り返し「亭主側」と「客側」両方の稽古をすることで、主客それぞれの役割と互いを思いやる心が自然と身についていきます。
茶の湯で使う道具は四季折々の季節感を大切にして取り合わせます。
新年には「初釜」、春には「花見」、5月になると炉から風炉に替わる「初風炉」、秋の終わりには「名残り」、11月はお茶のもっとも改まった季節の「炉開き」があり、12月には「稽古仕舞い」。
季節ごとに様々なお茶のかたちがあり、季節の移ろいを楽しみながら一年が過ぎていきます。
床に飾る花も季節の山野草や冬は椿、夏は槿(むくげ)などが喜ばれますし、お茶と一緒にいただくお菓子も季節感がいっぱいです。
お茶をお稽古することの魅力はとても奥深くさまざまありますが、五感で季節を楽しむことが出来るのもお茶のお稽古の楽しみの一つです。
